【2/6発表】1月米雇用統計の予想と影響|年次改定のリスクと住宅ローン・為替への波及シナリオ

2026年に入り、景気減速への警戒感が漂う中で迎える2月の第1週。市場の関心が最も集中しているのが、2月6日(金)日本時間22:30に発表される「1月 米国雇用統計」です。
前回12月の非農業部門雇用者数(NFP)は+5.0万人にとどまり、労働市場の冷却化が鮮明となりました。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ判断を左右する今回の指標ですが、特に今回は「年次ベンチマーク改定」が含まれるため、過去のデータが遡って修正されるリスクがあります。
本記事では、今回の注目ポイントや最新の市場予想(コンセンサス)、そして発表結果が「ドル円相場」「株価」、さらには私たちの生活に関わる「住宅ローン金利」にどのような影響を与えるのか、一次情報に基づいたシナリオで解説します。
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- 1. なぜ今回の「1月 雇用統計」は波乱含みなのか?
- 1.1. 過去データが「塗り替えられる」リスク
- 1.1.1. 改訂対象範囲
- 2. 【2026年2月6日発表】主要指標の市場予想と前回実績
- 2.1. 「サーム・ルール」への警戒
- 3. シナリオ別:市場への影響シミュレーション
- 3.1. シナリオA:予想を上回る回復(NFP +15万人超)
- 3.1.1. シナリオA
- 3.2. シナリオB:予想通りの低空飛行(NFP +6万人前後)
- 3.2.1. シナリオB
- 3.3. シナリオC:予想を大きく下回る悪化(NFP マイナス圏、失業率4.6%超など)
- 3.3.1. シナリオC
- 4. 【重要】住宅ローン金利への影響は?
- 4.1. 米国金利と日本の固定金利の関係
- 4.1.1. 米国金利と日本の固定金利の関係
- 5. トレード戦略:発表当日の立ち回り
- 5.1.1. 投資戦略
- 5.1. 出典・参考リンク
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なぜ今回の「1月 雇用統計」は波乱含みなのか?
今回の2月6日発表分(対象期間:1月)には、通常の月次発表とは異なる特殊要因があります。それが「年次ベンチマーク改定(Benchmark Revision)」です。
過去データが「塗り替えられる」リスク
米労働省労働統計局(BLS)は、年に一度、より網羅的な納税記録(QCEW)などに基づいて過去の雇用者数を補正します。
BLSの公表によると、今回の改定対象範囲は以下の通りです。
改訂対象範囲
- 季節調整済み(SA)データ:2021年1月以降の数値が改定対象
- 未季節調整(NSA)データ:2024年4月以降の数値が改定対象
この改定により、「実は過去の雇用はもっと弱かった(あるいは強かった)」という事実が判明する可能性があります。もし過去1年分の数字が大幅に下方修正された場合、単月の結果にかかわらず「景気後退(リセッション)懸念」が再燃し、相場のトレンドが一変するリスクがあるため警戒が必要です。
【2026年2月6日発表】主要指標の市場予想と前回実績
今回の雇用統計でチェックすべき3つの主要データについて、前回(12月)の確定値と、今回の市場予想(Reuters調査)を整理しました。
| 指標名 | 前回結果 (12月) | 今回の予想 (Reuters) |
|---|---|---|
| 非農業部門雇用者数 (NFP) | +5.0万人 | +6.4万人 程度 |
| 失業率 | 4.4% | 4.4%〜4.5% |
| 平均時給 (前年比) | +3.8% | 同水準〜微減予想 |
市場予想(コンセンサス)は+6.4万人増と、依然として低水準が見込まれています。一般的に雇用の巡航速度(人口増を吸収できる健全な水準)は10万人〜15万人程度と言われる中、この予想通りの数字であれば、労働市場の冷え込みが継続していると判断されます。
「サーム・ルール」への警戒
失業率に関しては、「サーム・ルール(Sahm Rule)」への注目が高まっています。
これは「失業率の3カ月移動平均が、過去12カ月の最低値から0.5ポイント以上上昇すると景気後退入り」とする経験則です。
現在、失業率は4.4%とじりじり上昇しており、今回の結果次第ではこの基準に抵触、あるいは接近する可能性があります。0.1%の悪化であっても、市場心理(センチメント)を一気に冷やすトリガーになり得るため注意が必要です。
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シナリオ別:市場への影響シミュレーション
発表結果によって、ドル円や金利がどう動くのか。想定される3つのシナリオを整理しました。
シナリオA:予想を上回る回復(NFP +15万人超)
シナリオA
- 状況:雇用の底堅さが示され、リセッション懸念が後退。
- 為替(USD/JPY):FRBの利下げ期待が修正され、ドル買い戻し(円安)が優勢に。
- 株価:「景気は悪くない」という安心感から株高へ。
シナリオB:予想通りの低空飛行(NFP +6万人前後)
シナリオB
- 状況:労働市場の減速を確認。FRBによる利下げ継続観測が強まる。
- 為替(USD/JPY):金利低下に伴う緩やかなドル売り(円高)。ただし織り込み済みのため大きなパニックにはなりにくい。
シナリオC:予想を大きく下回る悪化(NFP マイナス圏、失業率4.6%超など)
シナリオC
- 状況:景気後退が現実味を帯び、リスクオフ相場へ。
- 為替(USD/JPY):安全資産である円への逃避、および米金利急低下により急激な円高・ドル安が進行するリスク大。
- 株価:景気悪化を嫌気して下落する可能性が高い。
【重要】住宅ローン金利への影響は?
これから住宅ローンを組む方、あるいは変動金利で借りている方にとっても、米雇用統計は重要な先行指標です。
米国金利と日本の固定金利の関係
日本の住宅ローン固定金利(フラット35や銀行の10年固定など)は、日本の長期金利(10年国債利回り)を基準に決まります。そして、日本の長期金利は、「米国の長期金利」の動きに連動しやすい性質を持っています。
米国金利と日本の固定金利の関係
- 雇用統計が「強い」場合:
米金利上昇 → 日本国債も売られ金利上昇圧力 → 住宅ローン固定金利が上がる可能性 - 雇用統計が「弱い」場合:
米金利低下 → 日本国債の金利も低下圧力 → 住宅ローン固定金利は横ばい、または低下の可能性
ただし、日本の金利は日銀の政策(国債買い入れオペなど)や国内の需給要因も複雑に絡みます。「米雇用統計の結果がそのまま直結する」わけではありませんが、翌週以降の金利トレンドを占う最大の材料であることは間違いありません。
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トレード戦略:発表当日の立ち回り
最後に、2月6日当日にトレーダーが意識すべきポイントをまとめます。
投資戦略
- 発表直後は静観を:アルゴリズム取引による乱高下が発生しやすいため、発表直後の数分間は見送るのが一般的です。
- ストップロスは必須:今回は「年次改定」による予期せぬ数値変動があり得ます。想定と逆に行った場合に備え、必ず逆指値を置いて資金管理を徹底してください。
- 週末リスク:金曜日の夜であるため、翌週月曜日の窓開けリスクを避けるためにも、デイトレードであればその日のうちに手仕舞いすることを推奨します。



