長期金利1.98%到達の意味とは?|金利上昇局面での投資戦略と資産防衛術【2025年12月最新】

2025年12月、日本の金融市場に衝撃が走りました。新発10年物国債の利回り(長期金利)が一時1.98%を記録。これは2007年以来、およそ18年ぶりの高水準です。
長らく続いた「ゼロ金利・マイナス金利」の時代は完全に過去のものとなり、私たちは今、真正面から「金利のある世界」と向き合う必要があります。この1.98%という数字は、単なる経済指標の上昇ではありません。これまで通用していた投資の常識が通用しなくなる「ゲームチェンジ」のシグナルです。
本記事では、MS FINANCIAL PRESSの視点から、この金利上昇局面において個人投資家がどのように資産を守り、そして増やしていくべきか。具体的なセクター分析とポートフォリオ戦略を徹底解説します。
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※投資は自己責任の元、行なって下さい。
- 1. なぜ今、長期金利1.98%なのか?—市場の背景を読む
- 1.1. 「悪い金利上昇」と「良い金利上昇」の見極め
- 1.1.1. 金利上昇パターン
- 1.1.2. 投資家の視点
- 2. 「債券」は投資対象として復活したのか?
- 2.1. 既発債保有者には「痛み」、新規投資家には「恵み」
- 2.2. 個人向け国債「変動10年」の優位性
- 2.2.1. 国債の優位性
- 3. 株式市場へのインパクト—勝者と敗者の明暗
- 3.1. 1. 銀行株:利ざや拡大のボーナスタイム
- 3.2. 2. 保険株:運用利回りの改善
- 3.3. 3. 不動産・REIT:警戒が必要なエリア
- 4. 円安是正の可能性と海外資産のリバランス
- 4.1. 積立投資は継続、一括投資は慎重に
- 4.1.1. 【Point!】
- 5. 【Check Point!】1.98%の世界で生き残るためのアクションプラン
- 5.1. 明日から実行すべき3つのステップ
- 5.1.1. 保有資産の「金利耐性」診断はお済みですか?
- 5.2. 出典・参考文献
- 5.2.1. 著者紹介
- 5.2.2. \LINE限定情報をゲットしよう/
なぜ今、長期金利1.98%なのか?—市場の背景を読む
まず、投資戦略を練る前に、なぜここまで金利が上昇したのかを冷静に分析する必要があります。1.98%という数字は、日銀の政策修正に加え、構造的なインフレ圧力が定着したことを示唆しています。
「悪い金利上昇」と「良い金利上昇」の見極め
金利上昇には2つのパターンがあります。
金利上昇パターン
- 良い金利上昇:景気が良く、企業の資金需要が旺盛で株価も上がる状態。
- 悪い金利上昇:財政懸念や通貨安(円安)防衛のために無理やり金利を上げる状態。
現在の日本市場は、この両方の性質を孕んでいます。賃上げによる内需の回復期待(良い面)と、国債増発への懸念(悪い面)が綱引きをしている状態です。投資家としては、金利上昇が「企業業績の圧迫」につながる分岐点を見極める必要がありますが、心理的節目の2.0%目前という現状は、多くの企業にとって資金調達コストの重石となり始めています。
投資家の視点
これまでのような「なんとなく株を持っていれば上がる」相場は終わりました。財務体質が強固で、金利負担を価格転嫁できる企業だけが生き残る選別の時代に入りました。
「債券」は投資対象として復活したのか?
長期金利1.98%は、債券投資家にとっては「18年待った好機」とも言えます。これまで「リスクばかりでリターンがない」と言われてきた日本国債や社債が、ようやく魅力的な利回りを提供し始めました。
既発債保有者には「痛み」、新規投資家には「恵み」
債券価格と金利はシーソーの関係にあります。金利が上がれば債券価格は下がるため、すでに債券ファンド等を保有していた投資家は含み損を抱えている状況でしょう。しかし、「これから買う」投資家にとっては、ほぼノーリスクで年2%近いリターンが得られるという、極めて魅力的なエントリーポイントです。
個人向け国債「変動10年」の優位性
この局面で最強のソリューションとなるのが「個人向け国債 変動10年」です。市場金利に合わせて半年ごとに利率が見直されるため、今後もし金利が3%へ上昇しても、その恩恵を享受できます。
国債の優位性
- 元本割れリスクなし(国が保証)
- 金利上昇に追随できる(インフレヘッジ機能)
- 最低金利保証あり
「とりあえず現金で寝かせている」資金があるなら、その一部を国債へシフトさせるだけで、資産の防衛力は格段に上がります。
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株式市場へのインパクト—勝者と敗者の明暗
金利上昇は、株式市場全体のバリュエーション(PER)を引き下げる要因となります。理論株価の計算において、割引率となる金利が上昇すれば、現在価値は下がるからです。特に、将来の成長期待だけで買われてきた「高PERのグロース株」には逆風が吹き荒れます。
一方で、明確に恩恵を受けるセクターが存在します。それが「金融(銀行・保険)」です。
1. 銀行株:利ざや拡大のボーナスタイム
銀行の本業は「安く借りて(預金)、高く貸す(融資)」ことです。長期金利の上昇は、貸出金利の上昇に直結し、利ざや(スプレッド)の拡大をもたらします。
特にメガバンクや、地域で圧倒的なシェアを持つ有力地銀にとっては、長年の「冬の時代」が終わり、本来の収益力を取り戻す最大のチャンスです。PBR(株価純資産倍率)1倍割れの是正要請とも相まって、株主還元(増配・自社株買い)の期待値も高まっています。
2. 保険株:運用利回りの改善
生命保険会社などは、集めた保険料を国債などで運用しています。これまでは低い利回りで運用せざるを得ませんでしたが、1.98%の高利回りで長期運用が可能になることは、将来の収益基盤を劇的に改善させます。
3. 不動産・REIT:警戒が必要なエリア
逆に注意が必要なのが不動産セクターとJ-REITです。不動産は借入金への依存度が高いため、金利上昇による支払利息の増加が利益を圧迫します。また、REITの分配金利回りと国債利回りの差(イールドスプレッド)が縮小することで、投資妙味が薄れ、資金流出のリスクが高まります。 Q. 今持っているグロース株はどうすべき? A. 借入金が多く赤字のグロース株は、資金調達難に陥るリスクがあります。一度ポジションを縮小し、キャッシュフローが潤沢な「バリュー株」や「高配当株」へシフト(セクターローテーション)を検討すべきタイミングです。
円安是正の可能性と海外資産のリバランス
日米金利差の縮小は、理論的には「円高」要因です。これまでのような「円安一本調子」のトレンドは転換点を迎える可能性があります。
もし円高が進めば、円換算での米国株や全世界株式(オルカン)の資産価値は目減りします。しかし、長期投資家にとっては「円高=海外資産のバーゲンセール」でもあります。
積立投資は継続、一括投資は慎重に
【Point!】
- 積立投資(NISAなど): 為替変動を気にして止めるのは悪手です。円高局面では多くの口数を買えるため、淡々と継続しましょう。
- 一括投資: 円高進行を見越して、少し待つか、あるいは為替ヘッジ付きの投資信託を選択肢に入れるのも有効な戦略です。
【Check Point!】1.98%の世界で生き残るためのアクションプラン
金利1.98%の世界は、これまでの「適当なリスクテイク」を許さない厳格な世界です。しかし、準備できた投資家にとっては確実なリターンが得られる健全な世界でもあります。
明日から実行すべき3つのステップ
- 負債の点検: 変動金利で住宅ローンを借りている場合、金利上昇による返済額増加のシミュレーションを行い、繰り上げ返済や固定化を検討する(ラストチャンスの可能性)。
- 現金の活用: 普通預金に眠っている資金を、個人向け国債(変動10)や、金利メリットのある社債へ移動させる。
- ポートフォリオの入替: 金利上昇に弱いグロース株やREITの比率を下げ、銀行・保険などの金融セクターや、好財務のバリュー株の比率を高める。
「金利」は経済の重力です。重力が強まった今、足腰の強い資産だけが輝きを増します。市場の変化を恐れず、この金利上昇を味方につけるポートフォリオへと進化させていきましょう。
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出典・参考文献
- 日本銀行:金融市場データ(長短金利操作付き量的・質的金融緩和の運用)
- 財務省:国債金利情報および入札結果(2025年12月度)
- 日本取引所グループ:月間相場表(国債先物・現物)
- 日本経済新聞社 マーケット総合データ(長期金利推移)
※本記事は2025年12月18日時点の情報に基づき作成されています。投資に関する最終決定はご自身の判断で行ってください。
著者紹介
元大手投資銀行(IBD)
リサーチ部門担当アナリスト
アナリスト歴12年
現エムズインベストメント投資情報局
リサーチ部門担当
専門は財務諸表分析、また、各国ファンダメンタルズ、マクロ経済を研究分析。
著:シューケル順子氏

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