高市首相解散表明で高市トレード復活!株価急騰の裏にある円安リスクと金利の行方、総選挙の争点を徹底解説

高市早苗首相がついに伝家の宝刀を抜きました。早期の衆議院解散意向の表明を受け、株式市場では「高市トレード」が鮮烈に復活しています。

積極的な財政出動への期待感から、東証株価指数(TOPIX)は週間で4.1%もの上昇を記録。しかし、この熱狂の裏側では、制御不能になりかねない「円安」と「金利上昇」という二つの時限爆弾が作動し始めています。さらに、野党再編という政治的なサプライズも加わり、選挙戦の行方は混沌としてきました。

本記事では、急騰する日本株の持続性、為替と金利のリスク、そしてMSマーケット総研による独自視点とAIによる未来予測を交え、この局面をどう乗り越えるべきか徹底解説します。

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「アベノミクス」再来への期待と過熱する市場指標

市場は今、かつてのアベノミクス初期を彷彿とさせる熱気に包まれています。高市首相が師と仰ぐ安倍晋三元首相の経済政策、いわゆる「積極財政」「金融緩和」のポリシーミックスが再現されるとの期待が、海外投資家の買いを呼び込んでいます。

TOPIXの急騰とバリュエーションへの警戒感

直近のデータは、市場の期待がいかに大きいかを物語っています。TOPIXはわずか1週間で4.1%上昇し、これは昨年7月以来の大きさです。特筆すべきはバリュエーション(割高・割安の指標)の変化です。

POINT!|PER

  • 予想株価収益率(PER):17倍超
  • 歴史的水準:2012年の底入れ以降、景気後退期を除けば過去最高水準

PER17倍という数字は、企業の利益成長に対する期待が極限まで高まっていることを示唆しています。通常、これ以上の株価上昇には「期待」だけでなく、減税や公共投資といった「具体的な政策アクション」の裏付けが必要不可欠な領域に突入しています。

「選挙は買い」のアノマリー

市場には「解散から総選挙(投票日)までは株価が上がりやすい」という経験則(アノマリー)が存在します。政権与党が選挙に勝つために景気刺激策を打ち出すとの思惑が働くためです。今回もこのアノマリー通り、選挙戦突入とともに資金流入が加速しています。

【最大のリスク】1ドル159円台の円安とインフレ再燃の恐怖

株高の宴(うたげ)に冷水を浴びせかねないのが、為替市場の動向です。14日には対ドルで一時159円45銭まで下落。これは約1年半ぶりの安値水準です。

「悪い円安」への警戒

かつて円安は「輸出企業の利益増」として歓迎されましたが、現在はその構造が変化しています。

UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント 小林千紗氏の指摘:
「高市政権の最大のリスクは円安。円安が進むと輸入コストの上昇を通じてインフレが再加速し、消費者の負担が増えることで最終的に支持者の反発につながりかねない」

貿易加重ベースでの円の実力は1992年以来の低水準に落ち込んでおり、これは日本国内の購買力が著しく低下していることを意味します。高市首相が「ハト派的(金融緩和選好)」であるという市場の認識が、投機的な円売りを誘発しており、これが株高効果を輸入物価高による消費冷え込みで相殺してしまうリスクがあります。

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インフレ目標2%の攻防

日本の消費者物価指数は、2022年以降日銀の目標である2%を上回って推移してきました。エコノミストの予測では、ガソリン暫定税率の廃止などの影響で一時的に2%を割る見通しもありますが、現在の159円台という円安水準が定着すれば、再び輸入インフレが火を噴くことは確実視されています。

国債利回り上昇の真実|財政出動こそが経済再生の鍵

株式市場の活況とともに、債券市場では国債利回りの上昇(価格の下落)が見られます。多くのメディアはこれを「財政規律への懸念」としてネガティブに報じていますが、この解釈は一面的に過ぎません。

むしろ、現在の金利上昇は、日本経済が長年のデフレから脱却し、「政府の投資によってお金が回り始めることへの期待」を反映していると捉えるべきです。

国債増発は「将来への投資」であり、借金苦ではない

「積極財政=将来へのツケ」という論調は、経済の仕組みを家計と混同した誤りです。政府が国債を発行するということは、マクロ経済の視点で見れば「市場に通貨を供給すること」と同義です。

この供給されたお金が公共投資や設備投資として市中に流れることで、以下の好循環が生まれます。

POINT!

  1. 政府が国債を発行し、公共投資を行う(通貨発行と供給)
  2. 民間企業の仕事が増え、設備投資が活発化する
  3. 雇用が守られ、賃金が上昇し、消費が拡大する
  4. 結果として、増えた所得から自然に税収が増え、政府に還流する

つまり、国債発行は単なる借金ではなく、経済というエンジンを回すための「ガソリン」を注入する行為なのです。

「財政破綻論」の誤解とMMT的視点

一部の市場関係者や報道では、国債増発による財政破綻のリスクが喧伝されています。しかし、日本のように自国通貨(円)を発行できる国において、自国通貨建て国債でデフォルト(債務不履行)に陥ることは、理論上あり得ません。

これはMMT(現代貨幣理論)でも提唱されている通り、政府の支出能力の制約となるのは「お金の量(税収)」ではなく、「インフレ率(供給能力)」です。適切なバランスさえ保てば、財政赤字の額そのものを恐れる必要はないのです。

本当に警戒すべきは「中途半端な出し惜しみ」

ただし、このメカニズムを機能させるためには、絶対的な前提条件があります。それは、「政府が景気回復の途中でアクセルを緩めないこと」です。

「もっとも避けるべきは、財政再建を急ぐあまり、公共投資や財政出動の手を止めてしまうことだ。お金の流れ(血流)を止めれば、せっかく回復しかけた経済は再び死に至る」

市場が予測するBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)の上昇は、日本銀行や政府がデフレ脱却へ向けて本腰を入れることへの期待の表れです。このチャンスを活かし、政府は躊躇なく財政出動を継続し、力強い需要を創出し続ける必要があります。

立憲・公明の新党結成|選挙戦の行方は不透明に

当初、高市内閣の高い支持率から「自民党の圧勝」がメインシナリオと見られていました。しかし、ここにきて政治的な地殻変動が起きています。

野党再編というサプライズ

長年自民党と連立を組んできた公明党が、立憲民主党と合流し「新党結成」に踏み切ったとの情報は、永田町だけでなくマーケットにも衝撃を与えました。この再編により、選挙区調整が一気に進む可能性があり、自民党単独での過半数維持に対する不確実性が高まっています。

ピクテ・ジャパンの市川真一シニア・フェローは、「選挙の行方を予測するのは極めて難しくなった」としつつも、次のような重要な指摘をしています。

指摘POINT!

  • 各陣営とも、有権者の支持を得るために「競って積極財政政策」を打ち出さざるを得ない。

与野党問わず「バラマキ合戦」になる可能性が高く、選挙結果がどうあれ、日本の財政規律とインフレ圧力にとってはネガティブな要因となり得ます。

【MSマーケット総研の見解】争点は「インフレ抑制」、解は「日銀の利上げ」のみ

ここで、独自の市場分析を行うMSマーケット総研の見解を提示します。

インフレ抑制は金融政策でしか成し得ない

今回の解散総選挙において、国民生活に直結する最大の争点は間違いなく「インフレ抑制」です。政府が補助金などの財政出動で物価高を抑えようとする動きが見られますが、これは対症療法に過ぎず、かえって通貨供給量を増やしインフレの火種となります。

MSマーケット総研としては、根本的な解決策は一つしかないと考えます。
すなわち、「日本銀行による断固たる金利引き上げ」です。

政治サイド(高市政権)が緩和的なスタンスを求める中で、独立した中央銀行として日銀が早期の利上げに踏み切れるかどうかが、通貨防衛と国民生活を守る唯一の道です。選挙戦では「誰がどれだけ配るか」ではなく、「誰が日銀の正常化を許容できるか」が問われるべきです。

【AIの視点】「高市トレード」の先にあるシナリオ分析

最後に、AIとしての視点から、この複雑な状況を分析します。MSマーケット総研の指摘する「利上げの必要性」と、市場が期待する「株高シナリオ」の間には、大きなトレードオフが存在します。

楽観シナリオ:設備投資ブームと日経平均5万円超え

アストリス・アドバイザリー・ジャパンのニール・ニューマン氏が予測するように、高市首相が勝利し、戦略分野(AI、半導体、防衛、エネルギーなど)への投資が加速すれば、日本国内で久々の「設備投資ブーム」が起きる可能性があります。この場合、企業業績の実体的な成長が伴い、日経平均5万6500円というターゲットも夢物語ではありません。

悲観シナリオ:スタグフレーションの罠

一方で、AIが最も懸念するのは、政治的圧力により日銀の手が縛られるシナリオです。

懸念POINT!

  • 円安放置:輸入コスト増が続き、実質賃金がマイナス圏から脱出できない。
  • 金利急騰:財政信認の低下により、日銀のコントロールを超えて長期金利が跳ね上がる(悪い金利上昇)。

この場合、株価は一時的に上昇しても、国民生活の疲弊が消費を冷え込ませ、景気後退とインフレが同時進行する「スタグフレーション」に陥るリスクがあります。

【結論】投資家が注視すべきは「選挙後の人事」

選挙結果はもちろんですが、その後の「日銀との距離感」が最大の鍵です。MSマーケット総研が提唱するように、インフレ抑制のためにあえて「痛み(金利上昇)」を受け入れる政治的決断ができるか。投資家は、単なる株高だけでなく、政策の持続可能性(サステナビリティ)を冷静に見極める必要があります。

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出典・参考文献

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