【2026年展望】HFT主導の崩壊シナリオ|NASDAQは22,250・日経42,500への調整と真空地帯の恐怖

2025年の相場は、日経平均株価が一時5万円の大台に到達するなど、記録的な上昇を見せた1年でした。しかし、この上昇を「実体経済の強さ」と手放しで評価している投資家はどれほどいるでしょうか。
相場格言に「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つ」という言葉があります。確かに、人々が疑心暗鬼の中で買う「ジリ上げ」こそが最も強い上昇トレンドを作ります。しかし、2025年4月以降に見られた上昇は、あまりにも「一直線」すぎました。
本記事では、2026年の相場展望として、現在の市場が抱える構造的な脆弱性―特にHFT(高頻度取引)による「真空地帯」のリスク―に焦点を当て、ナスダック22,250ポイント、日経平均42,500円までの調整シナリオを予測します。
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- 0.1.1. 関連記事
- 1. HFTが作り出した「真空地帯」|上昇よりも速い下落のメカニズム
- 1.1. 板が薄いまま駆け上がった代償
- 2. 米国市場展望|FRBの「慎重姿勢」が招く失望売り
- 2.1. 「年2回の利下げ」は希望的観測か?
- 2.2. ターゲット—NASDAQ100 22,250ポイント
- 2.2.1. 根拠Point!
- 3. 日本市場展望|日経平均42,500円への回帰
- 3.1. 円高圧力と輸出企業の重し
- 3.2. ターゲット—日経平均 42,500円
- 4. 2026年、投資家がとるべき戦略
- 4.1. 1. キャッシュポジションの拡大
- 4.2. 2. 具体的なショート戦略
- 4.2.1. Point!
- 5. 【Check Point!】宴の終わりと現実回帰
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- 5.1.1. 著者紹介
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結論
- 2025年の上昇はHFT主導であり、下落時の板は極めて薄い。
- FRBの利下げ期待(年2回)と当局の慎重姿勢のギャップが暴落のトリガーに。
- ターゲット価格:ナスダック100は22,250、日経平均は42,500への調整を想定。
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HFTが作り出した「真空地帯」|上昇よりも速い下落のメカニズム
2025年後半の相場を牽引したのは、間違いなくHFT(High Frequency Trading)などのアルゴリズム取引です。彼らの戦略は「モメンタム(勢い)」への順張りです。
板が薄いまま駆け上がった代償
通常、健全な上昇相場では、売りと買いが交錯し、押し目を作りながら「価格の節目」を固めていきます。これが下落時のサポートラインとなります。
しかし、直近の上昇はHFTが一方向に買い上がり、一般投資家がそのスピードに追いつけないまま価格が吊り上げられました。これにより、現在の価格帯の下には「商いが薄い空白地帯(真空地帯)」が広がっています。
市場の歪み:
上昇時は「エスカレーター」のようにスムーズでしたが、ひとたび逆回転が始まれば、アルゴリズムは一斉に売り注文を浴びせます。その際、下値に買い板(サポート)が存在しないため、相場は「窓から飛び降りる」ような速度で落下することになります。
米国市場展望|FRBの「慎重姿勢」が招く失望売り
2026年の米国市場、特にハイテク株中心のナスダック(USTEC)にとって最大のリスクは、市場の「楽観」とFRBの「現実」のギャップです。
「年2回の利下げ」は希望的観測か?
現在、市場コンセンサスは2026年内に「2回程度の利下げ」を織り込んでいます。現在の株価バリュエーションは、この利下げシナリオを前提に正当化されています。
しかし、パウエル議長は年末の会見でも「データ次第」と繰り返し、インフレ再燃への警戒を解いていません。もし、強い雇用統計や粘着質なインフレ指標によって「利下げ見送り」の観測が広がれば、マルチプル(PER)の修正だけで株価は急落します。
ターゲット—NASDAQ100 22,250ポイント
テクニカル的見地からは、現在の上昇トレンドが崩れた場合、最初の大規模なサポートラインは22,250ポイント近辺になると予測しています。
根拠Point!
- 根拠1:2025年中盤の保ち合いレンジ下限であり、ここを割るとHFTの損切りが連鎖するライン。
- 根拠2:フィボナッチ・リトレースメントにおける主要な節目。
この水準までの調整は「暴落」ではなく、過熱感を冷ますための「健全な調整」の範囲内ですが、値幅としては相当なインパクトとなるでしょう。
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日本市場展望|日経平均42,500円への回帰
米国市場が調整局面に入れば、日本株も無傷ではいられません。特に日経平均株価は、為替(ドル円)の動向とセットで考える必要があります。
円高圧力と輸出企業の重し
米国が利下げを行わずとも、リセッション(景気後退)懸念が高まれば「リスクオフの円買い」が進行します。2025年前半の株高を支えた円安是正は、輸出関連銘柄のEPS(一株当たり利益)を押し下げます。
ターゲット—日経平均 42,500円
日経平均においては、42,500円が防衛ラインとなります。
5万円到達時の熱狂で購入した層の「含み損」が膨らみ、追証回避の投げ売りが発生しやすいのがこの水準です。また、ここには2025年初頭のブレイクアウトポイントが存在し、過去のレジスタンスがサポートに転換するか試される重要な局面となります。
2026年、投資家がとるべき戦略
これらを踏まえ、2026年初頭の戦略は「守り」と「ショート(売り)」が鍵となります。
1. キャッシュポジションの拡大
「落ちてくるナイフ」を素手で掴みに行く必要はありません。HFTによる乱高下が落ち着き、ボラティリティが低下するまでは、キャッシュ比率を高めるのが賢明です。
2. 具体的なショート戦略
現在、以下のポジションを構築し、2026年1月中旬までの持ち越しを想定しています。
※25.12.20時点|戦略は随時変わる可能性があります。
Point!
- Short: USTEC(ナスダック100)
- Short: NVDA(エヌビディア)
- Short: JP225(日経225)
重要なのは、市場が「利下げへの失望」を織り込み始めた瞬間の初動です。アルゴリズムが売りに転じた時の速度は人間業ではありません。予め指値・逆指値を設定し、感情を排したトレードを実行する必要があります。
【Check Point!】宴の終わりと現実回帰
2025年の上昇相場は華やかでしたが、その土台はHFTによる流動性供給と、FRBへの過度な期待という脆いものでした。
2026年は、実体経済と株価の乖離が修正される年になるでしょう。ナスダック22,250、日経42,500というターゲットは、決して悲観的な数字ではなく、冷静に計算された「着地点」です。嵐が過ぎ去った後の安値を拾うためにも、今は安易なロングは避け、相場の歪みを冷静に見極める時です。
※免責:本記事は、あくまで一つの主観であり情報提供の一つでしかありません。ご自身が投資を行う際は必ず自己責任の元で行なって下さい。
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著者紹介
元大手投資銀行
株式担当トレーダー
投資歴20年の現役トレーダー。
米国株・日経平均・為替など主要指数を中心売買分析。
著:ジョ-ン・スミス氏




